新時代への挑戦

2014年に発表された燃料電池自動車(FCV)が大きな注目を集めている。水素エネルギーは使用時のCO2排出量がゼロで、水をはじめ天然ガスやバイオマス、さらには汚泥などからも取り出すことができるため、究極のエコエネルギーとも呼ばれている。これからは、私たちの社会を支えるエネルギーの「新しい主役」として、水素が大いに活用される時代となるだろう。

この水素活用はクルマに限ったことではなく、家庭での活用がすでに始まっていることをご存じだろうか?それが「家庭用燃料電池コージェネレーションシステム」という省エネルギー機器で、そこで使用されるのが、ニットクが開発を進めているSOFC(固体酸化物形燃料電池)なのだ。

燃料電池には電解質に使用する素材によっていくつかの種類があり、それぞれ作動温度や発電効率などが異なる。SOFCは高温で作動するため、高い発電効率を得ることができるという大きなメリットを持ち、さらに触媒に高価なプラチナなどを使用する必要もないため、低コスト化が実現できる。そして、そのSOFCには電解質に「ジルコニア」というセラミックが使用されるため、ニットクがこれまで培ってきたセラミック加工技術やノウハウを十分に活かすことができるのだ。

ニットクでは現在、SOFCに関する研究開発を多角的に進めているのだが、家庭用燃料電池コージェネレーションシステムに使用されているのが「平板形SOFC」だ。電解質に空気極と燃料極を取りつけた「発電セル」を何層にも積み重ねることで「スタック」と呼ばれる発電ユニットがつくられるのだが、平板形SOFCは電気を最短で通すため出力密度が高く、小さな体積で発電できる。この特長がシステムの小型化につながっている。

平板形SOFCの開発には、酸素センサで培われたニットクの固体電解質(ジルコニア)の材料開発技術と、セラミックICパッケージのシート積層プロセス技術、さらにそれらを評価する技術などが活かされている。平板形SOFCをトータルにつくることができる企業はニットクをはじめ世界でも数えるほどしかなく、ニットクでは現在、急ピッチで量産化の準備を進めている。

3つの挑戦

  • 新時代への挑戦
  • 新興国への挑戦
  • 新事業への挑戦
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