Diversityダイバーシティへの取り組み

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ダイバーシティ企業への進化を目指し、
従業員が活躍できる職場づくりを推進。

多様な人材の能力や価値観を融合することで、企業の活性化を図るダイバーシティが、重要な経営戦略の一つとして位置づけられるようになってきました。
日本特殊陶業ではその第一歩として、2013年から全社で女性が活躍できる職場づくりを推進しています。
“DIAMONDプロジェクト”と命名されたこの取り組みをきっかけに、2015年には女性のみならず、全社をあげてワーク・ライフ・バランスを見直す「働き方改革」にも着手。
誰もがいきいきと働ける企業を目指した活動に取り組んでいます。

経営戦略の一つに位置付けられ加速した、女性活躍推進。

ダイバーシティ(多様性)といっても、年齢、性別、国籍や障害の有無、価値観、社会的背景、職業観、生き方、性格の違いなど、その意味するところはまさに多様。
「さまざまな人が働いている企業において、互いに一人ひとりの違いを受け入れ、それぞれの人が活躍できる職場づくりを目指し、まずは女性に光を当てた取り組みから、と始まったのが女性活躍推進プロジェクトです」と話すリーダーの大塚。

この取り組みを力強くサポートしてきたのはトップの決断です。
2011年7月、ドイツ、オーストラリア、アメリカと、長年の海外赴任の経験を持つ尾堂が社長に就任。世界を見てきた経営トップとして、女性の活躍の場が限られていた職場環境を変えたいと、女性活躍推進を経営上の重要課題として採択。社内では、男性85%、女性15%という構成比だからこそ、より女性の活躍が期待されていました。

2013年6月には、副社長をオーナーとした“DIAMONDプロジェクト”が発足し、女性活躍推進に向けた取り組みが始まります。
大塚は「これまでも活躍している女性はいましたが、とても少数でした。これを機に、経営戦略に位置づけられ、トップダウンで実行することになったことで、さらに加速し、内容も充実できました」と、発足当時を振り返ります。

プロジェクト名の“DIAMOND”に込められた思いとは。
輝く女性や、価値の高さといったイメージはもちろん、磨けば輝き、カットの仕方次第できらめき方も変化するといった可能性、宝石としてだけでなく工業用途としても多様な利用価値を持つことから幅広い人材育成をしたいという願いを込めました。
DIAMOND=Diversification Initiatives Accommodate More Opportunities and New Dimensions
*多様化のイニシアチブは組織の一層の発展の機会と新たな方向性を醸成する.

<大塚>DIAMONDプロジェクトの立ち上げ、企画、推進などリーダーとして携わる。

風土・意識・環境を変えるための取り組み。

“DIAMONDプロジェクト”のコンセプトは、“風土を変える” “意識を変える”“環境を変える”です。
“風土を変える”とは、慣習的に男性の仕事、女性の仕事としているような区別を取り除き、フェアな組織とすること。これにより、職場での女性の活躍を支援する組織体制を整備するだけでなく、ワーク・ライフ・バランスを考慮し、成果主義の土壌を作ります。
“意識を変える”とは、仕事を采配する基幹職(管理職)にはフェアの意味を考え、正しく評価をする意識を高めてもらうこと。また、女性従業員には正しい職務責任を認識してもらい、日特の発展に寄与していることを実感してもらうことで、モチベーション向上にも繋げていくことです。
“環境を変える”とは、産休・育休による人員交代があっても仕事がスムーズに進むよう、作業マニュアルなどを整備するとともに、社内の設備などにも誰もが使いやすいユニバーサルデザインを導入しようというものです。

大塚たちがまず取り組んだのは、課題を抽出するためのアンケート調査です。その結果、基幹職(管理職)の多数を占める男性の意識改革が欠かせないことが浮き彫りに。
「当初は女性の力を活用することがなぜ必要なのかについて、社内で温度差がありました。基幹職(管理職)向けの講演会や研修を実施することで、最近は、全体の理解が進み、“DIAMONDプロジェクト”を応援してくれる人や、女性の活躍について、積極的に考えてくれる人が増えるなど、当社のマインドが変わってきたと感じています」。

そして、次の一手は女性従業員の活躍を支援するプランの実行です。具体的には、“女性総合職フォーラム”やモチベーションアップのための“活躍支援プログラム”を開催し、グループディスカッションや上司と一緒の個別面談も実施しました。
2014年4月から新しい人事制度が導入され、転勤のないクリエイト職(総合職)が設定されたことで、例年5名程度だった職群転換者数が、その年には50名を超え、翌年も20名を超える結果となりました。
大塚は、「職群転換を希望する女性が増えたことは、仕事に対するモチベーションの向上につながっていると思います」と、振り返ります。

自信を深め、ステップを上がる女性たち。

2014年度も前年と同様に、管理職向けの講演会や各部署での女性活躍推進のためのアクションプランの立案・施策をおこないつつ、次世代リーダー研修や復職者向けキャリア研修も展開。2015年度にはこれらに加えて、女性交流会を開催しました。

そして、2014年度から新たに取り組んだのが"女性活躍推進モデル部署"の活動です。製造部門のモデルケースとして主力製品を作る小牧工場のプラグ製造部と、事務部門のモデルケースとして調達部を対象に取り組みを推進。
「女性が働くフィールドやキャリア拡大への活動を促しました。ここでの事例は、今後、他の部門、職場に展開していく予定です」。
"DIAMONDプロジェクト"の取り組みが始まってすでに3年が経過し、2014年3月末の時点と比べて、2015年4月には管理職の女性は倍増しました。
しかし大塚は、「私たちは、数値目標だけを追っているのではありません。一人ひとりが、実力をつけて、しっかりと自信を持って仕事に向き合い、自身のキャリアプランを築くことが、本人にとっても、周囲の人にとっても、会社にとっても幸せなことだと思います。その結果、数字はおのずとついてくるはずです」と語ります。

“DIAMONDプロジェクト”の取り組みは、「名古屋市女性の活躍推進企業2014年度優秀賞」や「2015年度日本生産性本部 女性活躍パワーアップ大賞奨励賞」の受賞へとつながり、対外的にも広く知られるようになってきました。しかし、受賞はゴールではありません。
「もっと自分の能力を向上させたい、活躍したい、働きがいを感じたいという女性が増えてきている手応えは、私自身のやりがいにも結び付いています」と、大塚。

今後は、変化を期待していない従業員にも働きかけをしていく予定だと言います。ロールモデルとなるような女性が身の周りで増えれば、変化は一気に訪れるかもしれません。

働き方改革に取り組み、全従業員の幸せなキャリアをサポート。

会社の大きな取り組みの一つとして、“働き方改革”も活発になっています。
「2014年11月に、人事部と労働組合で働き方委員会を発足しました。生産性向上とワーク・ライフ・バランスの観点で議論し、2015年7月に“働き方改革”として、社長と組合委員長が手を取り合って、その重要性を情報発信しました。業務の棚卸をすることで効率化を図っています」。

残業時間削減の取り組み事例として、定時退社日を徹底するため、人事部と労働組合が啓発ポスターを作ったり、社内を巡回して帰社を促したり、通勤バスの最終出発時間を変更。長時間労働や深夜残業の削減に成果をあげています。

また、女性の育児休暇取得率は100%*。男性の取得実績もあがっています。大塚も、半導体の設計部門から経理、人事と異動し、その間、結婚、二児の出産・子育てを経験しながらキャリアを築いてきました。
「私は、仕事が好きで、楽しいと感じながら働いています。だから、当社で働く女性はもちろん、男性も、誰もが働くことにやりがいを感じ、会社に行きたいという思いを持ってもらえる職場づくりが目標です」と、大塚は言います。

会社が変化し、進化していくことに気づいて、従業員自らも変化できれば、きっと幸せにつながる。そう考える大塚たちは、今年も走り続けます。

*2016年3月現在