Third-Party ReviewCSR報告書2016に対する第三者意見

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「CSR報告書2016」 は、情報開示方針に基づき、分かりやすく、信頼できる報告書を目指して編集しています。より良い報告書に向けて客観的なご意見をお聞きするため、SGSジャパン株式会社の都倉様から第三者意見をいただきました。

CSR報告書2016に対する第三者意見

2016年CSR報告書では、ガバナンスの強化として、社外取締役を3名体制とされたことが報告されており、インタビューにおいてもこの体制構築における組織としての狙いと社外取締役各人の力量が適切に整合していることをご説明いただきました。各人の選任理由は『コーポレートガバナンス報告書』の一部としてウェブサイトでも報告されています。また、当報告書では言及されていませんが、執行役員を離れた副会長が代表取締役として取締役会に入っていることも、ガバナンスの強化として考えることができます。これらの取り組みは、トップメッセージでもコミットされている、強固なガバナンス体制を構築することによる、組織の透明性の確保と健全な経営を今後も継続していくための体制強化として評価でき、ステークホルダーからの信頼を得ることにも繋がる取り組みといえます。

昨年報告されていた海外における独禁法違反に対する再発防止への取り組みは、直接的には競争法啓蒙セミナーや海外法人に対する監査の実施が報告されています。また、トップメッセージにおいても、従業員一人ひとりの意識が重要であることを強く述べられており、コンプライアンス強化のための研修の継続的な実施についても報告されています。

コミュニケーションの基本と考えるあいさつ運動は、今年度も継続して実施されています。社会的責任にはあらゆるステークホルダーとのコミュニケーションが重要であり、良好な相互関係は、コンプライアンスの遵守にも繋がります。また、組織強化の基礎でもあると考えます。ぜひ今後もあいさつ運動を継続していただくとともに、風通しの良い社風づくりの維持を期待いたします。

サプライヤーに対してもEMS(環境マネジメントシステム)構築支援を継続実施されていることが報告されています。EMS以外にも、安全衛生管理や品質管理手法などについてもセミナーを開催するといった支援活動を実施され、サプライヤーとの互恵関係を重要視されている姿勢が表れています。これらの活動は、品質面の向上もさることながら、あいさつ運動と同様に、良好な関係構築による、ガバナンス強化およびコンプライアンス強化に繋がると考えます。こちらも継続的に実施していくことを期待します。

環境面の報告は毎年非常に充実しており、数値やグラフなどの情報、目標と結果、過去からの経緯など、組織の変化する状況が分かりやすく、比較しやすい内容と考えます。一方で、環境以外の課題は、当報告書内での詳細なデータや取り組み内容が少なく、ステークホルダーにとっての分かりやすさという視点では物足りない状況です。例として挙げた社外取締役の力量についても、報告書内では抽象的な表現となっていたため、ウェブサイトで追加の情報を自ら確認し、知り得た、といった状況です。報告書は紙面に限りがあり、かつ、あまりに多い情報は焦点がぶれてしまう恐れがあるため、現状のコンテンツとなっていると理解していますが、関連する情報のウェブサイトリンク先を紹介するなど、環境面以外の情報の充実について課題が残ります。

近年、CDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)やDJSI(ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス)などをはじめとした質問書には、環境データの検証を求めている項目が多数存在します。これは、多くの投資家が報告データの正確性に係る第三者検証を受けることを要求していることを意味します。日本特殊陶業グループのようにグローバルで活躍している企業は、特に投資家からの要望も強くなっているため、今後はデータの第三者検証を受けた上で外部に発信することを期待します。

※このコメントは、本書が一般に公正妥当と認められる環境報告書などの作成基準に準拠して正確に測定、算出され、かつ事項が漏れなく表示されているかどうかについて判断した結論を表明するものではありません。

SGSジャパン株式会社
サステナビリティサービス部
主任検証人
都倉 知宏 様

第三者意見をいただいて

このたびは「CSR報告書2016」に対する貴重なアドバイスをいただき、まことにありがとうございました。都倉様には、ご意見を4年続けてお願いしました。その間の当社の変化を見つめられた上でのコメントに、重みを感じております。

私どもは、当社に期待を寄せてくださるステークホルダーの皆さまに、「飾らない当社をお見せする」、という思いを持って今年もCSR報告書を作成しました。
コーポレートガバナンスをはじめ、企業に対する社会の要請は年々増しています。仕組みや体制を作ればお終いという姿勢は受け入れられず、実効性の伴う姿をお示しすることが肝要と考えております。
今回の報告書で、ステークホルダーの皆さまのご期待に沿う情報をお伝えすることができたのか、お読みいただいた忌憚のないご意見をお聞かせくださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

当社は2016年の今年、創立80周年を迎えました。皆さまからの声やご期待に沿うCSR活動をもって、さらなる未来においても皆さまの信頼にお応えできる企業であり続けられるように、私どもは努めていきます。

日本特殊陶業株式会社
経営戦略本部 リスク管理部部長
二村 雅也